
板締め開発ストーリー
-藍染-
Episode 1
板締め絞りとは
板締め絞りは、折りたたんだ生地を輪ゴムで固定し、染めていく染色技法の一つです。
挟まれている部分の生地は圧迫されていることで染料が入りにくくなっているため、三角や四角の形に添って規則的な模様ができます。10 回ほどの浸染を繰り返し、独特の冴えのある藍色を表現できます。
この染色技法は、飛鳥・奈良時代に盛んに行なわれており、夾纈(きょうけち)とも呼ばれます。
原理は簡単ですが、実際に模様に染めるのが非常に難しい技法で、現代ではほとんど行なわれておりません。
職人のこだわりで染める藍は凜としているが、どこか懐かしく優しい表情をしています。
What is Itajime-shibori?


Episode 2
職人の技は、心 の技
染物職人は、機械では表現できない色の重なりや輪郭の曖
昧さを作り出すことができます。
天候や湿度、水質などの環境要因によって、染め上がりの色が変わることもあります。綺麗な藍色を表現する為、常に環境を把握し、染色の条件を調整するのも染物職人の技の一つです。
長い年月をかけて、尽力しその技術を身に付けています。
今や機械で大量に生産ができるようになった染物ですが、やはり手しごとならではの風合いや美しさは人を魅了します。本質的な技術を持ちながら伝統文化を伝え、残していく染物職人は、文化の継承者でもあります。
一点、製品を作り上げるのに時間がかかります。大変なことも多いですが『自分の作り上げた製品によってお客様を笑顔にできる、と思うと喜びは一入だ』と染物職人は言います。
Warmth of handwork
Episode 3
染色方法
染色前の準備
白生地を横にして置き、4つか6つに蛇腹に折っていきます。その後、蛇腹折りで帯状になった生地を折り畳みます。その際に綺麗な模様に染まるように生地の端をきちんと整えておくことがポイントです。

生地を染める
完成図をイメージしながら必要な箇所に染色液を含ませます。染色液に浸す際の時間の違いによって色の濃度が変わるため、色の濃度の違いを楽しみながら、オンリーワンの一枚に仕上げることができます。
染色〜酸化を繰り返す
藍染の場合は何度も繰り返し染色することでだんだんと濃い色になるため、「染色液に浸して染色」そして「空気にさらして酸化」という2つの工程を好みの色になるまで繰り返し行います。最後に染め上がった生地を水の中で広げると、みるみるうちに華やかな模様が浮かび上がります。


水洗い~乾燥させる
流水に浸して濯ぐことで水中の酸素により酸化発色し、色が変化して染料が布にしっかり染め着きます。その後、布を煮洗い、余計な染料を落としきり、脱水、陰干ししたら完成です。

Dyeing method
Episode 4
開発の背景
ーインドの技術をみんなに知ってもらいたいー
ー日本で継承が難しくなってきた伝統技術を、 これからも繋いでいきたいー

という想いを胸に、インドで板締め絞りの開発を始めました。
インドの工場からしたら作り方すらも分からない…という状況。
弊社自身も『作りたい』という想いは人一倍ありましたが、作り方が分からず苦悩していました。
そこで、知り合いの板締め絞り職人の方に『板締め絞り技法』を教わることにしました。技法を学んだ後、すぐにインドの工場に赴き、インドの職人に作り方を伝授。何度も何度も試作して、仕上がったのが今回の板締め絞りのアイテム達です。
丹精込めて、職人たちと対話しながら作り上げてきた『板締め絞り技法』をこれからも大切に育てていきたいと思います。
Development background
製品
Product line up

マルチクロス
テーブルカバーに掛けたり、ソファーカバーにしたり…様々な場面でお使いいただける万能クロスです。

風呂敷
一 枚 の 布 か ら 日 本 の 豊 か な 暮 ら し が 広 が り ま す 。 表 情 豊 か な 藍 色 と 、 板 締 め の 唯 一 無 二 の 風 合 い を お 楽 し み く だ さ い 。